天導ルリカは生まれるのを止めた
この本について
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この物語は、何度も書き直されました。
最初の版から数えて、いくつもの形がありました。悪役令嬢が十歳で目を覚ます話。生まれた日からやり直す話。帳面を隠す話と、すぐに渡す話。恋をする話と、事件を解く話。どれにも、良いところと足りないところがありました。良いところをすべて入れた百点満点の一本は、とうとう作れませんでした。
かといって、同じような話を何本も読んでもらうのは、しのびない。
そこで、一冊の中に、切り口の違う物語をまとめて収めることにしました。どの物語も、同じ一つのゲーム『帝都恋綺譚』の世界の、別々の世界線で起きます。細部が食い違うのは、そのためです。
序を読んだあと、好きな編から読んでください。次の添え書きが目安です。
- 序 帝都恋綺譚――ゲームの紹介。五つの編すべての前提です。
- 第一編 ミステリー編――犯人は分かっている。どう証明し、どう止めるか。
- 第二編 一臣編――結ばれる道のない二人が、どうするか。一臣に興味のない方は飛ばしてかまいません。
- 第三編 0歳転生編――本編のクライマックスです。恋愛に興味のない方は、ここだけ読んでも大丈夫です。
- 第四編 恭介編――裏シナリオ。家を出た娘が、家を出た父のところへ行く話。
- 第五編 澪編――裏シナリオ。最後に読むと、少しだけ軽い気持ちで本を閉じられます。
巻末の人物相関図は、全編のネタバレを含みます。第五編を読んだあとにどうぞ。
本の題名『天導ルリカは生まれるのを止めた』は、第三編の題名でもあります。