S086 ピヨの部屋は満員

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# ピヨの部屋は満員
ピヨは、ゲームで負けたら部屋から追い出された。
「弱い人、いらないから」
画面の文字を見て、ピヨは笑った。
「別に? ピヨ、もう寝るし」
でも、コントローラーは握ったままだった。
隣のギャルが聞いた。
「まだやりたい?」
「……一回だけ」
「じゃ、自分で部屋つくろ」
ピヨは部屋の名前で止まった。
強い人募集、では自分が入れない。
初心者限定、ではギャルが入れない。
考えて、こう書いた。
『負けても、もう一回って言っていい部屋』
最初にギャルが入った。
次に、知らない人が二人来た。
ピヨは一戦目で負けた。
二戦目も負けた。
三戦目は、開始早々に落ちた。
「ごめん、もう一回」
誰も抜けなかった。
ギャルは笑いながら、次の試合を始めた。
一時間後、さっきピヨを追い出した人から招待が来た。
『人が集まらない。戻って』
ピヨは返信欄を開いた。
いっぱい言ってやりたいことがあった。
ギャルが画面をのぞいた。
「何て返す?」
ピヨは長い文章を全部消した。
部屋の一覧を一枚だけ送った。
『四人/四人 満員』
「ピヨの部屋、弱い人も入れるのにね」
そのあとも一度も勝てなかった。
やめるとき、三人からフレンド申請が来た。
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