星猫くるる HOSHINEKO KURURU

CHARACTER

久我静子

久我静子の全身イラスト

所属作品:天導ルリカ

風呂敷包みを自分で持ち、約束の品を届けに来る人。久我静子は、『天導ルリカは生まれるのを止めた』に登場する、天導家の本家当主・宗一郎と縁談のある女性です。背が高く、髪をきっちり結った姿が印象的。宗一郎との会話や、幼い子に屈んで声をかける仕草から、家同士の縁談という説明だけでは見えない人柄が伝わってきます。

久我家から訪れる人

静子は久我家の娘で、ミステリー編では宗一郎の婚約者として紹介されます。瑠璃にとっては、大好きな「おじさま」と結婚する予定の相手。静子本人の語りよりも、彼女を見つめる子どもの目や、周囲との短いやり取りを通して姿が浮かびます。物語は編によって異なる時期を描くため、婚約者としての紹介と、まだ縁談が決まる前の訪問場面は、それぞれの場面として読むのが入口になります。ここでは零歳転生編の第十一章に目を向けてみましょう。

待っているだけではない

本家を訪れた静子は、「宗一郎さん。お約束のもの、お持ちしました」と声をかけます。風呂敷包みは自分の手にあります。静子が待たせたことを詫びると、宗一郎は「いや、待たせているのはこちらだ」と返し、二人は笑います。語り手がそこに見るのは、縁談を待ちながらも、ただ待つだけではない人の姿です。大げさに決意を語る場面ではありません。自分で品を携えて来たという小さな行動が、静子を、話の中に名前だけが出てくる相手から、目の前で動く一人の人に変えています。

子どもの「はやく」に答える

同じ訪問の場面で、幼い子から「およめさん?」と尋ねられると、静子は少し目を大きくし、口元を押さえて笑います。「はやく、およめさんに、きて」と続けてせがまれると、「気の早いお嬢さんだこと」と屈み、頭に大きな手を置きます。けれど、その場の勢いで約束はしません。まだ決まっていないこと、決まってもすぐには進められないことを伝え、宗一郎の亡き妻・百合子のことにも触れます。子どもの呼びかけを受け止める近さと、大人の事情を曖昧にしない返答。その両方が、一つの会話に収まっています。笑顔と手の動き、そして言い添える言葉に注目すると、静子の登場場面をより身近に読めます。

作品を読む

作品ページの「物語を読む」から、読む入口をご案内します。1.0版のPDFを公開しています。

同じ作品の登場人物